
「言ったことが伝わらない」
「何回も上司や友達に聞き返される」
「言った後の周り反応がいまいち」
そう感じている方も多いと思います。
実は伝えるのが下手な人には特徴があります。そして、伝えるのが下手な人が意識すべき解決策もあります。
本記事では伊藤洋一さんの『一分で話せ』を参考に、伝えるのが下手な人の特徴と解決策を解説します。
本書の内容をより詳細に知りたい方はぜひ直接読んでみてください。
伝えるのが下手な人の特徴
結論、伝えるのが下手な人は以下の特徴があります。
- 話の文章構造がイマイチ
- 自分が知っている情報と聞き手が知っている情報が同じだと思っている
- 理由が客観的事実に基づいておらず、主観的で説得力×
- 話の目的がなく、なんとなく話している
- 不要な言葉が多い(気遣い言葉、自分の頑張りアピール、無駄な副詞)
- 横文字・難しい単語を使う
- 結論を決めつける
中には、「自分に当てはまるな」と感じた人もいるかもしれません。しかし、これらにはしっかり解決策があります。
順に説明していきます。
伝えるのが下手な人が心がけるべき伝え方のポイント
伝えたいことを的確に伝えるためには準備段階と伝える際にそれぞれポイントがあります。順番に説明します。
伝える前に準備しておくべきことがある?
話をする前に以下の2点を確認しておく必要があります。これを気を付けなければ、せっかく話したけど何も収穫が得られないことになりかねません。
1.目的を明確にする
「話をした後で、結局話したかったことが話せなかったな」
「話が脱線してしまったけど、話すべき内容はあれでいいんだっけ」
と思うことがあれば、それは”話す目的・ゴール”を明確にしていなかったからです。目的がないと、無駄な時間を過ごしてしまいます。
まずは、目的を明確にして話に臨むようにしましょう。ポイントは話をする前と後で「何がわかれば自分は動けるのか」、「相手を動かせるのか」を考えることです。
2.前提条件を確認しておく
前提条件とは以下のようなものです。これらを確認しておくことで相手が理解できるように対策が打てます。
- 聞き手のバックグランド
- 聞き手の知識
私にはフィリピン人の彼女がいます。
最近彼女が
「クリスマスの準備をしないといけないね。(2025年9月)」
と言ってきたので、
「まだはやいんじゃない?12月に入ってから大丈夫だよ」
と返すと、不思議な顔をされました。どうやら何を言ってるのか理解してない様子でした。
なぜ彼女は不思議な顔をしたのかわかりますでしょうか?実はフィリピンでは9月からクリスマスの準備をする文化があります。一方、日本では12月が一般的です。
このように、話し手と聞き手の前提知識が異なるため、話が理解できないことがあります。よって、聞き手のバックグラウンドや知識を知っておくことで、理解に必要な説明を補足したりできるのです。
ちなみにフィリピンの文化が気になる方は以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

フィリピン文化について|習慣・食文化・フィリピン人の性格
フィリピン文化について知りたい方へ|留学経験・国際恋愛経験からフィリピンの習慣・食文化・フィリピン人の性格についてご紹介
”伝えたいことが伝わる”ポイント
ここからが実際に話す際に伝えたいことを的確に伝えるためのポイントです。
結論から言うと、聞き手が理解しやすい文章構造と聞き手の感情を揺らす話術を心がけると伝えたいことが的確に伝わるようになります。
”伝えたいことが伝わる”基本の文章構造
結論、以下の構造が聞き手が理解しやすく、伝わる文章構造です。
- 結論・主張(言いたいこと)
- 結論・主張を裏付ける理由3つ
- 聞き手の理解・共感を誘う例文
このシンプルな文章構造だけ心がけると、聞き手もわかりやすく伝わりやすい話になります。
また構造とは別に、伝えるのが下手な人は理由を話すときに何個も何個も挙げてしまい、かえってわかりにくくなってしまいます。加えて、私もそうですが、理由を挙げているうちに話が別の場所に着地してしまいます。
そのため、3つだけ理由を挙げるというのがポイントです。
また、理由を挙げる際は客観的に見て明きらかな事実を心がけましょう。主観的な理由は説得力に欠けます。

基本的にはこの①結論・主張②理由を上がるだけでも論理的でわかりやすく伝えることができます。
しかし、聞き手が想像できていない・ピンと来ていない場合、聞き手の解像度を上げるための例文が必要になります。
例えば以下のような場合を考えてみましょう。
主張:アウトプットが大切だ
理由:アウトプットすることで人生が変わるからだ
これだけでは、いまいちピンときません。そこで、次のような例文を入れるとどうでしょう?
例えば:読書をしたあと、アウトプットとしてブログを書くと①整理している間に内容の記憶定着②文章力が養われる③収益が得られる
この例文によって、アウトプット(ブログを書く)で人生が変わる(記憶・文章スキルup、副収入Get)ので、アウトプットは大切だ(主張)と理解しやすくなりました。
論理的だけでは伝わらない??感情に訴えかける方法
以上までに、話を理解しやすくするための論理構造を解説しました。しかし、論理だけでは十分に主張を伝えきることができません。
そこで、相手が共感できる・想像できる内容にしなければなりません。これには2つ方法があります。
1つ目は例文を使って共感を誘うことです。
上で挙げた以下の例を再度考えてみましょう。
主張:アウトプットが大切だ
理由:アウトプットすることで人生が変わるからだ
先ほどは私が読書が好きなので、読書をしたあとにアウトプットする例を話しました。
今度は聞き手が受験生だとします。その場合、「アウトプットが大切」ということを共感させるには「勉強、例えば英語の音読でのアウトプット、数学の問題を解くアウトプット」が「得点up」につながり、大学合格ひいてはその後の人生にプラスになるという説明のほうが共感できると思います。
このように、例文を聞き手に馴染み深い内容にすることで、聞き手が想像・共感しやすくなります。
2つ目は「想像してみてください。」のような聞き手に考えを促すテクニックです。
こうすることで、話す人と聞く人という構図から、一緒に話に参加する一体感が生まれます。
聞き手が自分で考えることで集中力も上がり、また自分事に昇華されるので、想像・共感しやすくなります。
その他ありがちなミスと解決方法
- 横文字・難しい単語を使う ー> 中学生でも理解できる言葉を意識
- 結論を決めつける ー> 共に議論の中で結論を導くような意識で良い
以上を意識することで伝わる文章になると思います。
まとめ:伝えるのが下手な人の特徴と解決方法
本記事では伊藤洋一さんの『一分で話せ』を参考に、伝えるのが下手な人の特徴と解決策を解説しました。
主なポイントは以下の通りです。
- 結論 ー> 理由3つ ー> 例文の構造で話す
- 客観性を意識する
- 不要な言葉を排除する
本記事が少しでもあなたのお役に立てば幸いです。ご拝読ありがとうございました。