
「自分は優しくない」
「優しくない自分が嫌だ」
「もっと優しくなるにはどうすればいいだろう」
と感じている方に、本記事では優しくなる方法を解説します。
本記事では和田秀樹先生の著書『なぜか人生がうまくいく「優しい人」の科学』の考え方を参考にしつつ、今日からできる優しくなる方法をわかりやすくまとめました。
本記事でもっと詳細に知りたい方はぜひ『なぜか人生がうまくいく「優しい人」の科学』を読んでみてください。
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結論:優しくなる方法とは「余裕と共感力」を磨くこと
私がこの本を読んで感じたのは、優しくなるために最も重要なのが「余裕と共感力」です。
以下では以下を順に解説します。
- そもそもなぜ優しくなると良いのか
- なぜ人は優しくなれないのか
- 優しくなるための戦略的な方法
優しくなることのメリット
優しくなることのメリットは
- 健康的になれる
- 優しくすると自分に優しさが返ってくる
です。
優しくすると健康的になれる
まず人に優しくすると、以下の脳内ホルモンが分泌され、健康面でポジティブな効果が得られます。
- セロトニン(幸せホルモン)・・・メンタル安定、幸福感
- オキシトシン(愛情ホルモン)・・・ストレス・不安軽減、愛情up
- ドーパミン(快楽ホルモン)・・・多幸感、集中力・意欲up
優しくすると自分に優しさが返ってくる
この現象を返報性の原理と心理学では呼びます。
例えば、あなたが親切にされた時あなたも親切で返したいという心の働きが起こると思います。
これが返報性の原理です。
実際には、人に優しくしたことで「昇進のチャンス」、「行きたかったイベントへの招待」など、人からチャンスがお返しされる可能性もあります。
なぜ人は優しくなれないのか?
では、なぜ人は優しくなれないのでしょうか?何が優しくすることを難しくしているのでしょうか?
以下のことが理由に挙げられます。
- 余裕がない
- 日本の「見返り」文化が障害となっている
- 自分の過去の経験が障害となっている
余裕がないと優しくなれない
自分に余裕がないと人に優しくするのは困難だと思います。
私は残業時間の多い、いわゆるブラック企業に勤めていました。月に100時間程度していたこともあります。
正直、忙しくて、仕事がつらくて他人のことを考える余裕がありませんでした。
このような精神的にも肉体的にも不健康で余裕のない状況で人に優しくするのは難しいと思います。
よって、人に優しくするには自分の余裕を確保する努力が必要だと思います。
日本の「見返り」文化が原因で優しくなれない
日本人は何かを与えると何かお返しするのが当たり前だと考える文化があると思います。おもてなしの心を良しとする文化だからです。
しかし、この文化が原因で見返りをついつい求めてしまい、見返りがなかった時に
「優しくしてもなにもかえしてこない人」
と捉えがちだと思います。すると、優しくすることがあほらしくなってしまうのではないでしょうか?

例えば、私が国際恋愛をしていて気づいたのが「ありがとう」の文化です。
なにか親切なことをした時に「ありがとう」の言葉がないと
「ありがとうって言わないなんて自分勝手だ、礼儀がない」
と考えるのではないでしょうか?
しかしよくよく考えてみると、この親切心は「ありがとう」を求めて行った善意という意味になっていませんか?仮に「自分が親切にしたいから親切にしている」のであれば、「ありがとう」や他の見返りがなくとも、問題ないはずです。
一方、私にはフィリピン人の彼女がいますが、彼女は一切そんなことを求めてきません。彼女からすると、「自分がしたいからする」という能動的な理由で行動しているだけだからです。
そのため、どうも日本人の見返りを求めてしまったり、相手の反応に期待してしまうパッシブな姿勢は優しくなれない障害となっているかもしれません。
自分の過去の経験が原因で優しくなれない
自分の過去の経験があるがために他人に厳しくなってしまうこともあります。
例えば、あなたが一日10時間以上の勉強を1年間続け、難関大学に合格したとします。
一方、あなたの知り合いは一日1時間程度だけの勉強にとどまり、「成績があがらない」と嘆いているとします。
そんな時、一日10時間以上勉強してようやく合格をもぎ取ったあなたからすると
「じゃあ、もっと勉強しろよ」
って思い、一蹴しませんか?
1時間着実に勉強していて、それはその人の中での精一杯の頑張りかもしれません。しかし、どうしても自分が10時間勉強していたのに対して1時間しか勉強をしていないという自分の実体験との比較をしてしまうと思います。
すると、自分の過去の経験が素直に優しくする・応援することの障害となり得ると思います。
優しくなる方法とは?
まず、優しくなるには二つのアプローチがあるかなと思います。
- 優しくなれない原因をつぶす
- 優しくなるための共感力を養う
優しくなる方法1:優しくなれない原因をつぶす
一つ目の優しくなる方法は優しくなれない原因を排除する方法です。
具体的には先ほど説明した以下の要素を排除することです。
- 余裕がない
- 日本の「見返り」文化が障害となっている
- 自分の過去の経験が障害となっている
優しくなるために余裕を確保する
私が和田秀樹先生の著書『なぜか人生がうまくいく「優しい人」の科学』を読んで、余裕を付けるために重要だと感じたことをまとめました。
- 我慢しないこと
- 自己犠牲をしないこと
- 自分のできる範囲を理解すること
- 健康であること
- 甘えること
- 経済的に豊かになること
- 自分を好きになること
本書ではなぜ大事かや具体的な方法が学べますので、詳しくはぜひ読んでみてください。
ここでは、私の課題である「自分を好きになる」ための方法で「なるほどな」と思ったものことを私なりの言葉で話します。

具体的な「自分を好きになる」ための方法として
- 自分を褒めてくれる人と一緒にいる
- 自分磨き
- 自分の取柄を見つける
- 自分だけの行動美学を設定する
自分を褒めてくれる人と一緒にいる
私の体験談として、私は自分を褒めてくれるパートナーがいる時のほうがメンタルが安定して、人に優しい態度を取っていると感じます。
本書を読んで気づきましたが、これは褒めてくれることで自己肯定感があがり、気持ちの余裕が生まれているからかもしれません。
自分磨きをする・取柄を見つける
自分を好きになるにはやはり、自分が誇れる取柄や自分が成長している過程や結果が必要なのだと思います。
私は毎日20回だけ腕立て伏せをするようにしてます。
たとえ、鏡をみて少しずつでも筋肉がついているという結果とコツコツ続けているという過程が自分に肯定を与えてくれる実感があります。
程度はどうであれ、なにか目に見えて成果がでることを無理のない範囲で続けることは自分を好きになるために重要だと感じます。
また以下の記事で自分の取柄や才能の見つけ方をまとめています。是非合わせてご覧ください。

才能とは?「私には才能がない」と悩む人へ才能の見つけ方を紹介
才能とは何か?本記事では『天才性が見つかる才能の地図』と『さあ、才能に目覚めよう』の2冊から才能の定義と才能の見つけ方を解説します
自分だけの行動美学を設定する
おそらくこれは、どんなに自分は怠けていようが、どんなに仕事がうまくいってなかろうが、これだけは自分でルールを守り続けているという事実が自分の自信と肯定を与えるのではないかとか思います。
優しくなるために「見返り」を求めない
これは、すでに話したことですが「自分がしたいからする」という能動的な姿勢が必要だと思います。
私も彼女から学ばせてもらいました。
優しくなるために自分と他人を比べない
個人的に最も難しいと感じるのが他人と比べない・自分の価値観を押し付けないことです。
著者の和田先生は以下のように思うことで傲慢にならないように対策していると言います。
「自分は運が良かっただけ」
(『なぜか人生がうまくいく「優しい人」の科学』和田秀樹著、クロスメディア・パブリッシング出版 p.66
私なりに以下のように解釈しました。
世の中の成功や成果は以下のような計算式で成立するのかなと考えています。
成功・成果 = 才能 × 努力 × 環境
この中で、結局才能の項にも、環境の項にも運の要素が入っていると感じます。
つまり、全て自分のおかげで成し遂げたと思っていることも結局は自分のコントロールできない事柄も関係しているということです。そのように考えると、和田秀樹先生の言うことが腑に落ちました。
このように考えることで他人と比べこと・価値観を押し付けることを対策できる画期的な考え方だと感じました。
優しくなる方法2:優しくなるための共感力を養う

二つ目の優しくなる方法は共感力を養うことです。
まず、優しくするためには優しいとはなにかを的確に捉える必要があると思います。
優しさとはあなたの主観ではありません。かといって、優しさは客観的なものでもありません。
優しさとは受け手の主観です。つまり、受け手が優しいと感じることが優しさです。
よって、優しくするためには受け手がなにが優しいと感じるかをとらえる必要があります。
つまり、共感力が必要だということです。
ではどうすれば共感力が養われるかと言うと、
- 相手の話を興味を持って聞くこと
- 相手に自分の価値観を押し付けないこと
に尽きると思います。
要は、受け手がどう考えているか感じているかを理解する必要があるので、そのためには相手に興味を持つこと。そして、感情の機微をとらえるために注意深く聞く必要があるということです。
そして、話を聞く際には自分の意見を押し付けて話を遮ってしまっては受け手が何を考えているかを正確にキャッチできません。
よって、以上二つが共感力を養う・ひいては人に優しくするために必要だと思います。
まとめ:優しくなる方法
本記事では和田秀樹先生の著書『なぜか人生がうまくいく「優しい人」の科学』の考え方を参考にしつつ、優しくなる方法をまとめました。
特に重要だと思うのは
- 余裕を意図的に作り出すこと
- 自分は自分、他人は他人の考えや資質があると認識すること
- 共感力を養うこと
本記事が少しでもあなたのお役に立てば幸いです。
最後に本記事で参考にした和田秀樹先生の著書『なぜか人生がうまくいく「優しい人」の科学』のリンクを載せておきます。ぜひご覧ください。
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